記事はより抜粋
【Krush】寺戸が飛びヒザで堀尾をダウンさせ王座奪取
グッドルーザー
「Krush.64」
2016年3月20日(日)東京・後楽園ホール
▼第9試合 メインイベント Krush-55kgタイトルマッチ 3分3R延長1R
○寺戸伸近(Booch Beat/挑戦者)
判定3-0 ※29-28、29-28.30-27
●堀尾竜司(TRY HARD GYM/Krush-55kg王者)
※寺戸が第5代王座に就く。堀尾は2度目の防衛に失敗。
昨年8月にトーナメントを制して王座に就いた堀尾は、これが2度目の防衛戦。この試合まで7連勝を飾っている。挑戦者の寺戸は47戦のキャリアを誇るベテランで、これまでISKA世界バンタム級王座や全日本バンタム級王座など計4本のベルトを巻いた。今回は過去2度、獲得に失敗しているKrush王座に3度目の正直で挑んだ。
1R、寺戸は徹底して右ローを蹴り続け、堀尾は前蹴りを多用して距離をとる。堀尾はジャンプしてのパンチ、ハイキックでけん制。堀尾が右ストレートをヒットさせれば、寺戸も右をヒットし返す。
2Rも右ローを蹴っていく寺戸が時折右ストレートを放つ。堀尾はジャンプしてのパンチ、飛びヒザ蹴りをフェイントにしてのパンチ。寺戸のバックキックが入る。
3R、寺戸にロープを背負わせた堀尾がパンチを放ったところに、寺戸が最高のタイミングで右飛びヒザ蹴り。これで見事に決まり、ダウンを奪う。立ち上がった堀尾はパンチと左ミドルで前に出るが、寺戸も打ち合い一歩も譲らない。
堀尾の左右フックに寺戸が右ストレート。堀尾がフックを当てていくが寺戸も打ち返す。パンチ、飛びヒザ、バックキックで逆転を狙う堀尾だが、この厳しい攻めに寺戸は耐える。
試合終了のゴングが鳴ると大歓声が沸き上がり、寺戸コールが鳴り響く。判定は3-0で寺戸の勝利。歓声に包まれる中、ついにKrushのチャンピオンベルトを巻いた寺戸は「僕を応援してくれる皆さん、5年間お待たせしました。ついにこのベルトを巻きました。僕が今日、こうやって勝ったのも皆さんの応援があったからです。皆さんの笑顔が見たくて頑張りました」と、涙声で語った。
インタビュースペースでは「ここで俺が負けるようなら進退を考えないといけないと思っていた」と、引退を懸けて臨んでいたことを告白。決め手となった飛びヒザ蹴りについては「堀尾選手は絶対に飛びヒザをやってくると思っていたので、目には目をで先に当ててやろうと考えていた」という。
これで合計5本のベルトを手にした寺戸だが、「もう1個欲しいベルトがある」という。明言は避けたが、K-1のベルトであることは間違いない。35歳の寺戸、最後の挑戦が始まる。